生真面目そうな技術職のBさん(男性、38歳)は、もともと人前で話すのが苦手な方でした。
1年前の技術発表会で、パワーポイント画面に発表と関係ないものが出てしまい、皆に笑われるということがあり、余計に人前が怖くなってきました。
朝礼での3分スピーチも、前に出てメモを見ながらしゃべろうとしても、手が震え声も出ずそのまま終わってしまうようになりました。
朝礼の順番がまた回ってくるので、もう逃げ出したい、これからこの会社で仕事続ける自信もなくなってきた、など沢山の不安を訴えられました。
まず、過去の発表会での嫌な感情を引きずっているようなので、そのときのことを思い出してもらいます。思い出すとその時のいたたまれない気持ちがよみがえってきます。
この状態でTFTのタッピング(呼吸法なども加えて)を実施、嫌な感情を低減させます。
更に朝礼で声が出なかったことの嫌な思いも低減させ、自宅でTFTを実行してもらうこととしました。
2回目のカウンセリングでは、過去の嫌なことを思い出しても動揺することはなくなったとの報告。
朝礼で発表ができるように、朝礼の1つずつのステップの不安に焦点をあててTFTのタッピングを行ないました。
前に出て行くときの逃げ出したい気持ち、メモを持つ手が震えるかもしれない不安、頭がまっしろのなり字が読めない不安、声が出ない不安などを、一つ一つ消していきます。
「ビクビク感がない、気持ちがゆったりしている、なんとかしゃべれそうな感じがする」というまでになりました。
後日の朝礼では、緊張はしながらも声も出てしゃべることができたとのことです。
その後も、ご自分でTFTを続けてもらっています。
◆この事例は、個人情報保護の観点から、複数の事例を組み合わせたり、年令、性別、職業などを変えたりして、実際のケースとは異なるものです。