「コップ半分の水」

「あなたの前に、水が半分入ったコップが出されました。あなたはどんなことが頭に浮かびますか?どう感じますか?」

これは、ものの見方、感じ方には正解がない、感じ方は人によって、場合によって違うのは自然、一つに決めつける必要はない、ということを考えてもらうときによく使われる質問です。

「半分しかはいっていない」「がっかり」「失礼だ」
あるいは
「半分もはいっている」「喉がカラカラで助かった」「ありがたい」「よかった」
と全く違う反応が起こります。

どちらもあり得る、見方は一つではない、「リフレーミング」や「認知の仕方」などのわかりやすい一例です。

この質問を受けたKさんは、うつむきながらしばらく考えてから「気をつかって水を入れてくれたんですね・・・・」と小声で答えました。

「半分しかない」「半分もある」のどちらかを待っていたカウンセラーは、一瞬戸惑いながら「あー・・・・なるほど・・・」と言いながら、
二つのどちらかの答えがあるに違いないと安易に構えていたことに気づかされます。
とらえ方は幾通りもあることは分っているつもりでいたのに、です。

そしてカウンセラーは、ずっとKさんが背負ってきた対人不安の重さ、苦しさをよりリアルに感じることになったのです。