「いつも失敗ばかりしてダメな人間です」
「誰もわかってくれないんです」
などと訴える方はとても多いです。
とても厳しい、辛い状況のなかで、
このような気持ちになってしまうことはよくあります。
このままでは出口が見つからず、余計に落ち込んでしまいます。
ここでは何が起こっているのでしょうか。
少し冷静に考えてみましょう。
「辛い」「悲しい」「悔しい」「落ち込む」などは、
人間の自然な感情です。
生きている証拠です。
もう一方、周りの状況はどうでしょう。
「いつも」はすべての時でしょうか、
失敗せずにできている時は全くないのでしょうか。
「誰も」はすべての人でしょうか。
すべての人とはどこまでの人でしょうか。
「わかってくれない」のはすべてのことでしょうか。
わかってもらえたところが全くないのでしょうか。
事実を正確に見直してみることが
とても役に立つことが多いです。
「いつも」「だれも」「わかってくれない」は、
0点か100点かではないですね。
その割合はどれくらいかをしっかり客観的に見ることで、
気持ちや感情は変わってきます。
0か100か、白か黒かで判断してしまう傾向がないか
注意してみてください。
このような傾向を「認知行動療法」では、
自動思考(こころのクセ)のひとつとして
極端なとらえ方をバランスのよいとらえ方に広げていくようにします。